笠羽教授からのご挨拶

我々「惑星大気物理学分野」(17名)が目指す方向は、 地球も含めた「惑星の大気現象」の、比較惑星学的・体系的な理解である。地球・火星・金星など地球型惑星、木星・土星など外惑星、そして太陽系空間や系外惑星まで、その対象は幅広く多岐にわたる。
すべての惑星は、「広い意味での大気」を持つ。「大気」の意味は広い。下層・中層・超高層・外圏に至るすべての高度域である。下層では中性大気が主、惑星の表層・内部によって決定される。高層ではプラズマが主、太陽表面に至る「惑星空間」に接続しその影響を受ける。惑星の重力・温度・歴史により、また海や地殻活動にも影響され、その容貌は多彩である。ここで生起する様々な物理・化学過程が、「惑星の環境そのもの」を決定する。地球における「環境問題」がすなわち「地球大気の問題」であることからも、それは察することができよう。

我々の研究は、「最先端の道具・手法の開拓」によって推進する。すなわち、先端の
* 観測手段 ~ 将来衛星・探査機に搭載する新鋭観測装置、独自の地上観測手段 など
* 数値手段 ~ 最新計算技術による数値コード、最先端のデータ解析技術 など

を開発し、これを梃子として諸外国の探査機計画への参加も可能とし、 国際的競争・協力のもとで活発な研究・教育活動を展開する。
研究は「見えなかったものを見る」「できなかったことを可能にする」もの。事実を謙虚に見据え、地味な作業を厭わず、決意したことを確実に実行する意思が道を開く。でも、一人で進む必要はない。視野広く、サービス精神と言語能力の重要性を知る、体力・気力・好奇心に溢れた方、仲間を求めて来たれ。