プレスリリース: 太古の火星で大気中のホルムアルデヒドから有機物が生成されたと判明 ─火星で生命の材料分子が生成されていた可能性を示唆─
東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻の小山俊吾 大学院生と吉田辰哉 特任研究員、寺田直樹 教授らの研究グループは、大気の光化学モデルと放射対流モデルを組み合わせた大気進化モデルを開発し、太古の火星大気中のホルムアルデヒド内の炭素同位体比の変遷を推定しました。その結果、火星の有機物に見られる異常な炭素同位体比は大気中のホルムアルデヒドによって説明できることが明らかになりました。この発見は、ホルムアルデヒドが火星有機物の起源の一つであり、さらに太古の火星で糖などの生命の材料となる分子が生成されていた可能性を示唆しています。本研究成果は、2024年9月17日に科学誌Scientific Reportsに掲載されました。
詳しくは東北大学理学研究科のプレスリリースをご覧ください。
タイトル:Stable carbon isotope evolution of formaldehyde on early Mars
著者:Shungo Koyama, Tatsuya Yoshida, Yoshihiro Furukawa, Naoki Terada, Yuichiro Ueno, Yuki Nakamura, Arihiro Kamada, Takeshi Kuroda, and Ann Carine Vandaele
掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/s41598-024-71301-w