GCMを用いた金星硫酸雲生成・消失と大気化学過程の研究

Credit by ESA

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金星の上空約50−70kmには硫酸でできた分厚い雲が全球に存在しています。この雲は太陽からの光を反射、吸収し、放射することで大気大循環に影響を与えていると考えられています。また、この雲は時間、空間的に変動していることが知られています。私はこの変動を金星大気大循環モデル(Venus General Circulation Model, VGCM)を用いてコンピュータ上で再現することで、硫酸雲の生成・消滅機構や分布について研究しています。現在、私は化学反応を考慮した硫酸蒸気変動の再現を試みており、将来的には硫酸雲からの放射を再現し、その影響を明らかにすることを目指しています。(伊藤一成)