火星探査機で捉える微量大気成分

Credit by ESA

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火星探査衛星MarsExpressに搭載されている赤外フーリエ分光器(PFS)を用いて、火星大気中に存在するメタン(CH4)・過酸化水素(H2O2)の研究を行っています。メタンは近年発見された成分で、生命活動や地学活動に起源があるのではないかと考えられています。私達は、メタン起源解明を目指してデータの解析を進めています。また、メタンの高度分布の導出も目指しています。過酸化水素は火星大気中の代表的な酸化成分です。私達は過酸化水素を衛星データから検出することに成功しました。しかし、その存在量は非常に少なく、メタンの酸化消失には不十分である事を示しました。観測されているメタンはどのように消失しているのか、研究を進める必要があります。