ファイバを用いた宇宙機用赤外分光器の開発

惑星から届く光には惑星大気の情報が多く含まれており、光を波長方向に分解し解析することでその情報を取り出すことができます。特に赤外線領域には多くの情報が含まれていて、その赤外線を波長方向に分解する装置を赤外分光器と言います。地球以外の惑星の大気を観測する場合、地球大気の影響を避けるために宇宙機に赤外分光器を搭載して宇宙空間から観測することが望ましいです。しかし衛星に搭載可能な赤外分光器の性能は限られているのが現状です。これは装置の性能を上げると装置が大型化する一方で、衛星に搭載できる装置の大きさや重量には厳しい制約があるからです。この課題に対して可視光領域では光ファイバ用いて性能を落とさずに装置を小型・軽量化することが行われてきました。赤外線領域では長く伝送効率の良い光ファイバがありませんでしたが、近年赤外線を効率よく伝送できる特殊な光ファイバが開発されました。この光ファイバを使って宇宙機用の赤外分光器の試作機を作り、狙い通りの性能が得られるかどうか、過酷な宇宙空間の環境に耐えられるか、といったことを実験で調べる研究を行っています。(修士2年 塚田悟輝)

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